SNSが発達した現代では、誰もが発信できるため、「推し」について伝える機会は多い。今回は「推し」を語る際に注目すべき2点について考える。
1つ目は、相手の推しに対する知識量と抱いている印象を把握することだ。推しを語る上で大切なのは、何から話せば良いか分からない時にいきなり伝えたいことを話すのではなく「情報の格差を埋めること」である。相手がどの程度、推しについて情報を知っているのか把握した上で、相手に渡す情報量を変える必要がある。
2つ目は、「“推し”と“自分”の間」に他者を介在させないことだ。推しのライブに参加し感想を投稿しようとした時に、自分のものと似た感想が投稿されていることを目にしたからといって投稿を控える必要はない。なぜなら、「推し」と「自分」の間に「他人の感情」は関係しないからだ。SNS で推しを語る上で大事なのは「他人の意見」に自分が影響されないことだ。他人の意見に影響されないためにも、真っ先に自分の感想を SNS で投稿した後に他人の感想を見るとよいだろう。
推しを語る際に難しさを感じる場面はあるだろう。自分の推しを広めたい場合は伝え方にも工夫を凝らしてみてはいかがだろうか。
(久賀蒔咲)
《参考文献》推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない―自分の言葉でつくるオタク文章術 (三宅香帆著、株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン、2023 年)
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