本学管弦楽団は、今年で創設55年を迎える本学でも歴史ある団体だ。今回は、日々の活動についてオーケストラの演奏を取りまとめるコンサートマスターの中川翼さん(経済数理3)と部長の嶋村彩香さん(総合経営3)に、話を伺った。
同団体は、弦楽器・木管楽器・金管楽器・打楽器からなる本格的なオーケストラ編成を誇る文化系団体だ。他大学からの参加も含め現在の団員は71名。6月と12月に開催される定期演奏会をはじめ、入学式など大学の主要行事でも演奏を披露している。練習は月・木・土曜日の週3回行われ、前述した定期演奏会のための全体合奏を軸に、パート別の練習や外部講師による指導も取り入れ、技術の向上を図っている。オーケストラというと経験者ばかりの印象を受けるかもしれないが、実際には初心者も多い。とりわけ弦楽器では約3~4割が楽器未経験者だ。大学で初めてオーケストラを経験した嶋村さんは、「ソロが多いため、表現力が磨かれる。オーケストラの経験は自己成長につながっている」と話す。初めて楽器に触れる人でも、経験者からの指導を通じて、ステージに立つ力を着実に身に付けているという。
同団体の魅力は練習のスケジュール作成だけでなく、演奏会の企画・運営も学生主体で行っていることだ。「ステージマネージャー」と呼ばれる学生を中心に、指揮者の選定から演奏曲の決定、照明、アナウンス、舞台配置、広報までを自分たちで手がける。中川さんは「半年かけて準備した演奏会が無事に終わったときは、大きな達成感を味わえる」と企画・運営の魅力を語る。今後は地域イベントへの団体全体での参加や、OBOG との合同演奏会の開催も目指しているようだ。
次回の定期演奏会は12 月28日。チャイコフスキーの交響曲第5番を中心に、壮大な音楽を紡いでいく。少しでも興味のある方は、一度演奏を聴きに行ってみてはいかがだろうか。
(加賀谷綾音)



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