キャリア支援センターが2024年度卒業生の就職状況を公表した。2024年度は就職希望者1642人に対し1560人が就職した。就職率は97.2%と、2023年度の97.4%に引き続き高水準を維持した。
▼本学生の動向
あいおいニッセイ同和損害保険18名、りそな銀行15名、本田技研工業15名など、著名な企業へ多数の就職実績を得た。また、三菱電機には文系が7名、理系が9名と文理ともに多くの学生が進む結果となった。全体的な傾向としてIT業界への就職者が増加した。特に理工学部ではその傾向が強く、約半数がIT業界へ就職している。背景には、在宅勤務が可能な点や転勤の少なさが、学生にとって魅力的に映ったことが考えられるという。
企業規模別比率では大企業(従業員数500名以上)への就職率が文系66.0%、理系75.3%となり、文理ともに高水準を維持した。さらに、従業員数1000名以上の大手企業に就職した学生の割合が文系は全体の55.6%、理系は約3人に2人の65.3%となった。こうしたデータからは、積極的に大手企業へ挑戦しようと志す学生の様子がうかがえる。
▼キャリア支援センターより
近年、就活が早期化していることもあり、低学年のうちから対策が必要だと考える学生も多い。しかし、低学年のうちは就活を意識するよりも学生生活を充実させることが重要だと同センターの落合伸之主査は話す。新卒採用は基本的にポテンシャル採用のため、企業は資格よりもやる気や積極性といった部分を重視するからだ。低学年においては、自己分析を行ったり、キャリア支援センターが開催する低学年向けのイベントに参加したりすることから始めると良いという。
また、インターネットでの情報収集には注意してほしいとも語った。特に多いのは就活塾や長期インターンに関するトラブルの相談だ。例えば就活塾に入るために高額な入会金を求められたり、長期インターンと称して営業電話ばかりを強いられたりするケースがあるという。落合主査は「高いお金を払って就活塾に入る必要は全くないです。キャリセンを頼ってくれれば問題ありません」と話した。
(八塩丈弘)



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