近年、社会全体で高齢者や障がい者など誰もが暮らしやすい社会の実現に向けた取り組みが多く行われている。本学で行われているノートテイク活動もその一環だ。「ノートテイク」とは、聴覚障がいのある学生が授業内容をより深く理解できるよう、講義中の音声を文字化して伝える支援活動のことだ。実際にノートテイク活動を行う「ノートテイカー」と呼ばれる学生らにアンケートを行い、活動の実態に迫った。
活動を始めたきっかけとしては、SEIKEI PORTAL上のお知らせから活動を知った学生のほか、意外にも漫画やドラマでの描写から興味を持った学生もいる。活動を始めるにあたり、必要な資格や選考は一切ない。趣旨と意義を理解したうえで意欲があれば誰でも参加できるという。ノートテイカーは1年生が多く、各学部7名前後が活躍している。
活動で大変な点としては、音声認識と自動翻訳を活用してリアルタイムで文字起こしを行うアプリ「UDトーク」の認識精度を挙げる声が多かった。パソコンを用いて音声を書き起こしていくため、音声とUDトークによる書き起こしが大きく異なると、その都度ノートテイカーが修正する必要がある。修正に時間がかかると授業の流れから取り残されてしまうため、その場で即座に対応する判断力が求められる。
一方、活動のやりがいとしては「人の役に立っていると実感できる」と答えた学生が多い。ノートテイカーが、利用学生が授業で聞きそびれた内容を伝えた際、安心した表情を見せてくれた経験が印象に残っているという。こうした経験を通じ、支援の意義を実感する学生も少なくない。また「タイピング能力が上がった」「知り合いが増えた」といった自己成長を感じる声も聞かれた。
最後に、ノートテイク活動に関心をもつ学生へのメッセージを紹介したい。「初めは自分に務まるのか不安になるかもしれないが、先輩ノートテイカーと活動していくうちに少しずつ自信がつく」「学生生活や将来に必ず役立つ経験を積むことができる。少しでも人の役に立ちたいと思う人は活動してみてほしい」
ノートテイク活動は、人を支えるやりがいと自身の成長の両方を得られる貴重な経験だ。興味がある学生はぜひガイダンスに参加してみてはどうだろうか。
(栗原弦汰)




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