2023年、教育の質の向上と学習環境の多様化を目的として、3号館2階にスタジオが開設された。今回は、その運営を担う教育開発・支援課の加藤さんと黒河内さん、サポートスタッフの山口さんにお話を伺った。
このスタジオは、コロナ禍をきっかけとして高まったオンデマンド授業・ガイダンス動画の制作ニーズに応えるため、教職員や学生が手軽に高品質なコンテンツを制作できる環境として整備された。こうした状況を踏まえ、スタジオには動画制作に必要な機材が揃っており、撮影から編集までスタジオ内で完結する。防音設備も備わっているため、集中して作業に取り組むことができる。有料動画編集ソフトであるAdobe Premiere Proや高性能のデスクトップPCを無料で利用でき、編集作業のみの利用も可能だ。

利用者に向けたサポート体制も充実している。ソフトの説明書に加え、サポートスタッフによる丁寧な指導も受けられるため、初心者でも安心して制作に取り組むことができる。サポートスタッフは機材選びや制作の相談にも柔軟に応じ、利用者の「やりたいと」を形にする手助けをしている。こうしたプロ仕様の設備やサポート体制があることからヘビーユーザーになる人もいるようだ。

この充実した環境を備えるスタジオは、授業動画・イベント記録映像「桃李になれ」などのガイダンス動画や、課外活動・課題制作・就活用の自己PR動画といった、実にさまざまな目的で利用されている。また、グリーンバックや防音設備を活かした写真撮影やインタビュー会場としての利用も想定されている。上記以外の利用目的であっても、内容によっては利用可能で、このような自由度の高さも、スタジオの魅力の一つだ。
一方で課題となっているのはスタジオの認知度が低い点だ。まだまだ利用者が少なく、利用者のニーズを十分に把握できていないという。黒河内さんはスタジオの今後について「まずは多くの人に利用してもらい、寄せられた声をもとに新たな施策を考えていきたい」と話す。
最後に加藤さんと黒河内さんは、教職員・学生に向けて「今すぐ利用しなくても、必要となったときにスタジオのことを思い出してほしい」と呼びかけた。興味を持った人は大学HPから詳細を確認してほしい。
(矢島愛実)



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